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婚活中なら共感!の「うちの子が結婚しないので」(垣谷美雨)と意外なアメリカ婚活事情

 いったいいつから結婚が恋愛のゴールから婚活のゴールに変化したのでしょうか? それなりの年頃にそれなりの恋をして結婚。それがごく普通の時代にゴールインしておいて自分は本当に良かったと胸を撫で下ろしています。いまの婚活マーケットで勝ち抜くスキルも気合も全くないからです。

 

本書は、ひとり娘の先行きを心配した母親が、娘の代わりに親同士が見合いの代行をする「親婚活」に励むストーリーです。

 

◇内容(BOOKデータベースより)

老後の準備を考え始めた千賀子は、ふと一人娘の将来が心配になる。28歳独身、彼氏の気配なし。自分たち親の死後、娘こそ孤独な老後を送るんじゃ…?不安を抱えた千賀子は、親同士が子供の代わりに見合いをする「親婚活」を知り参加することに。しかし嫁を家政婦扱いする年配の親、家の格の差で見下すセレブ親など、現実は厳しい。果たして娘の良縁は見つかるか。親婚活サバイバル小説!

以前、ニュースで中国では公園で親婚活が行われているのを知りました。親が子供の身上書を並べて興味を持った人同士交渉するというもので、信じられないほどオープンにやっていましたが、日本では本作のように会員制にしているところがほとんどのようです。

 

 

 

「親婚活」とは、子供の身上書を持参した複数の親たちがまず条件などで相手を見定め、合意後、改めて子供同士のお見合いを行うというシステム。

 

主人公の千賀子は、要求される条件が男女で不均衡であることに怒ります。女性はまず顔と年齢で判断され、はなから「嫁」にもらうという意識の親が多く、従順な母子家庭育ちの女性がいいなどと、偏見と妄想をもらす相手の男親もいる。一方、男性は年収と職業で値踏みされるのですが…。

 

千賀子はばりばり働く派遣のプログラマーで、これまで仕事と家事をなんとか両立させてきたので、結婚だけが女性の幸せではないということもわかっています。それでも娘の幸せを考えたら、親がかりでも結婚したほうがマシだと願うのです。そんな「婚活サバイバル」における母親の揺れ動く気持が随所に描かれます。

最終的に人生を決めるのは娘自身なのですが、悲喜こもごもの末の婚活の落とし所がよくわかり、婚活中ならきっと共感できる作品だと思います。 

 

ちなみに、アメリカの婚活はマッチングアプリを使うのが主流ですが、意外なのは軍人の人気が高いこと。その理由は福利厚生が充実しているから。例えば、ミニタリー割引。『ポロ ラルフ・ローレン』など有名ブランドからコーヒーチェーン店、美術館や水族館でも優待が使えるところ数多くあるのです。

 

また、各地の米軍基地内に専用のショッピングセンターがあり、普通より安く食料品や生活用品、ガソリンまで手に入ります。

 

もし、夫が亡くなった場合も、妻に入る遺族年金がかなりの額だそうで、長年、米軍に服務していた夫を持つ妻はひとりになっても悠々自適暮らしを保障されているそう。

 

それだけに、婚活マーケットにおいて、米軍の男性はなかなか強気で理想が高いとか。

 

日本だと自衛隊の男性が婚活で評価が高いというのはあまり聞かないので予想外でしたが、アメリカ人までターゲットを広げて婚活中ならミリタリーは狙らい目かもです。