もともと香港に住んでいたので年に数回行くのですが、今回は用事で香港からマカオへ行くことになり、せっかくなら話題の澳門銀河(マカオ・ギャラクシー)でやっている『蒼蘭訣(そうらんけつ)〜エターナル・ラブ〜』のVRアトラクションを体験しようと思いました。
『蒼蘭訣』はご存じ大ヒット中国ドラマで、月族を統べる月尊・東方青蒼と、仙女・小蘭花の愛を天界を舞台に描くスケールの大きいラブ・ファンタジー。私も某有料放送様で毎週楽しみに見ておりました。主演のワン・ホーディーさんは本作でブレイクして、中国本土はもちろん香港でも「ディーディー」と呼ばれてとても人気です。
なんと8月9日の開幕式典には主演女優のユー・シューシンさんも登場したそうです。
開幕式典の記事はこちら。
https://www.media-outreach.com/news/macau/2024/08/09/318971/
アトラクションHPはこちら。
※注:行くまで分かってなかったのですが、このアトラクションはiQIYI(愛奇芸)の同名アニメによるもので、ドラマのものではありませんでした。ワン・ホーディーさんたちを期待していくとちょっと当てが外れるかも…。ただ、世界観はもちろん共通です。
香港の空港バスで、空港で降りずに次の「港珠澳大橋香港口岸旅檢大樓」で降ります(私はA21に乗りました。バスによっては空港止まりなので要確認です)。空港バスが34香港ドルくらい、香港からマカオへ渡るシャトルバスが65ドルだったので、片道約100ドルでした(フェリーや直通バスより安いと思います。ただ、今はフェリーの片道無料キャンペーンもやっているようです)。
初めて港珠澳大橋を渡ったのに霧が真っ白で景色は見えず残念。着いてマカオ入境手続きを済ませてビルの外に出ると、無料の市内行きバスがあります(みんな並んでるのですぐ分かる)。それで市内まで行って、いったん降りると近くに各カジノ&ホテル行き無料(←大事ですよね)バスのバス停があるので、みんな目的地別にばらけて並びます。私は「銀河」と書いてある所へ。出たばかりで20分待ちと言われたけど、待つよ、無料だし! そして銀河に到着。いやーすごい。夢の世界。ゴージャス!
ホテルの人に聞くと、蒼蘭訣アトラクションは「一番奥の奥まで行ってエスカレーター上がって」とのことで、とにかくホテル(カジノやショッピングモール、飲食店、エンターテイメント施設も含む)が広すぎて体感1キロ歩いてやっと奥の奥に到着。蒼蘭訣デザインのエスカレーターを上がると、
チケット売り場があります。
料金表はこの写真と、公式HPを参考になさってください。
https://www.galaxymacau.com/zh-hant/offers/entertainment/love-between-fairy-and-devil-vr-experience/
2人、3人と人数が増えると安くなるようですね。
壁のポスターのQRコードをスキャンしてその場で会員?になったら即割引と言われたけど、微博アプリをスマホに入れていないので、正規料金を払いました。
チケットです。
古装したお兄さんたちが迎えてくれます。
アトラクションなので身軽じゃないとダメとのことで、荷物はロッカーへ。空いてたのは1つだけで、数字でロックする形式だけど全然ロックできない。お兄さん「いいから、入れて入れて」って、えーっ、大丈夫なの? お兄さん笑顔で「モーマンタイ、監視カメラで見張ってるし全然モーマンタイ」と繰り返すばかり。本当ね?信じていいのねお兄さん! でも、スマホは持ってていいそうです(アトラクションの撮影は不可)。
アトラクションの前に、お兄さんから「心臓病や高血圧があったら…」的な注意事項説明と、VRゴーグルを着けるのも外すのも僕たちがやるから触らないでね、ゴーグルを着けている時は右手で戦って、気分が悪くなったら左手を上げてねと言われて今イチ分からず…(スタッフはほとんど広東語の人たちでした)。
入る前に、古装のお姉さん(キュートな北京語話者さん)が、おみくじのようなのを引かせてくれます。「あなたの前世の名前ですよ」。
私は「墨荇」でした。7本くらいしか入ってなかったから前世の名前の選択肢は少なそうです(笑)。このお姉さんがアトラクション途中までの水先案内人。この回は、私のほかに中国人の素敵なカップルさんという計3人。優しそうな男性に、女性は小蘭花コスプレのスラッとした美人さんでした!。
さて、中に入るとまずミニシアターみたいな所で蒼蘭訣のストーリーのアニメを見ます(北京語、字幕なし)。そして案内役のお姉さんが「皆さんの願い事は何ですか?」と聞いたり、クイズを出したり、ゲームみたいなのをします(なので北京語ができる人と一緒に行くのがいいと思います)。
それをクリアするとドラマに出てきた腕輪をゲット!(もちろん要返却) 次の部屋へ行くと、いよいよVRゴーグル。初めて着けましたが、下を見ると石畳みたいなのが! 横を見るとカップルの2人が古装アニメキャラに変身。たぶん私もそう見えてるのでしょう。
そこで目の前に宇宙?が現れ、出てくる敵を右手から出るビームでやっつけるんだけど、こういうゲームに全く慣れてない私はいつまで経っても敵を倒せない。カップルのお二人は早々にやっつけて、苦戦する私に「姐姐、加油!(お姉さん、頑張って!)」って応援してくれて、ほんといい人たち。
なんとか倒して、次は小舟に乗ります。ここからは舟に乗っているとVRの物語が展開してくれるので楽です。舟が動いて天界の戦いを見たり、ドブンと川に下りて水しぶきがかかったり、USJのハリポタみたいな感じで楽しい! ところが舟が到着すると、男性が「ゴメン重要な電話がかかってきて、ここでリタイアします」ってカップル退場! えーっ、ここから私だけ?(心細い)
舟から降りると、なぜか現代の部屋にソファと本棚。おかしいなと思いつつ普通に前進して壁にゴツン。VRゴーグルのバグだったらしいです。教訓:必ず両手を前に出して確かめて進むこと。変だと思ったら左手を上げること。
気を取り直して、復活した石畳から扉を出ると、小さな岩場が宙に浮かんでいて、その下は真っ白な霧で何も見えない。えっ、ここ行くの? 底なし谷は怖いよ~。涙目で宙に浮いた飛び石を渡り、なんとか大きめの足場(でも空中)にたどり着く。ゼイゼイ。アニメ小蘭花が何か声をかけてくれた気がするけど、こっちは落ちないように必死で余裕ゼロ(ごめんネ)。そこからまた最終決戦。東方青蒼と小蘭花がラスボスと戦い、私もやったけど全く戦力にならずラスボスは倒れない。あまりのダメさにたぶんスタッフさんが気を利かせて途中で切り上げてくれたと思う(感謝)。ラスボス、無事敗退。最後に美しい平和な世界が戻って、めでたしめでたし…(と思うけどあたふたして記憶が…)。
楽しかったです。1時間楽しめてこの料金はリーズナブルと思いました。ただ、1人はキツい… 皆さんぜひお友達と行ってください。なお、VRゴーグルを着けているので見えませんが、常にそばにスタッフさんが付いてくれているので、気分が悪くなったり、もうムリと思ったら、左手を上げればすぐ対処してくれると思います。
荷物は無事でした。ホッ。でもやっぱり貴重品が入っていたので持つべきだったと反省。VRの世界では両手が使えた方がいいので、次はリュックで行こうと思います。今回はたまたまラッキーだっただけかもしれないので、今後訪れる方は貴重品は肌身離さず持って下さいね。
VRの外に出ると、コスプレで写真撮影をしている皆さんがいて、ちょっと遠くから撮らせていただきました!
皆さんとてもステキでした! 楽しかったので友達を誘ってもう一度行きたいです。
※イベントの終了は未定。上記、HPなどでご確認ください。
中国ドラマ『蒼蘭訣〜エターナル・ラブ〜』公式サイト
https://culture-pub.jp/lp/souranketsu/sp/#home
持有淑子(もちありとしこ)フリーライター/翻訳
香港が好きで、返還前・返還後の両方で在住経験あり。香港をはじめ中華圏の映画・ドラマ、欧米の映画・ドラマ、観劇も好き。共著「香港電影城」シリーズ。今は「慶余年2」を心待ちにしています。