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米国人気ドラマ『SHOGUN 将軍』伊代の方/大蓉院役のAKOさんトーク&ライブ取材とインタビュー

 真田広之が主演とプロデューサーを兼ね、エミー賞18部門受賞の快挙を成し遂げた米国のドラマ『SHOGUN 将軍』。
 シーズン2はSnowManの目黒蓮が新キャストとして参加することもあって、さらに注目を集めています。
そのシーズン2にも出演するのが、北政所がモデルの伊代の方/大蓉院を演じたAKOさんです。

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 前回、ご帰国中にインタビューさせていただき、その志の高さとチャーミングなお人柄をお伝えしました。

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 今回は六本木で開催されたトーク&ライブのレポートとインタビューをお届けします。

7月26日に六本木 club t music & barで行われたイベントは、場所がAKOさんの弟さんのお店で、企画と司会を担当されたのがAKOさん同様、元宝塚歌劇団の調ゆうさんでとてもアットホームな空間でした。客席には『SHOGUN 将軍』に出演した西岡徳馬さん、篠井英介さんの姿も。

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 まずは、ゲストの新進気鋭のピアニスト追川 礼章 さんの演奏でミュージカル『Cat’s」から『メモリー』ほか2曲を熱唱。AKOさんの歌、初めて聴きましたが、さすが元宝塚、心を揺さぶられる美声でした。

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 宝塚音楽学校52期を首席卒業し、社長賞を受賞。月組のトップ娘役候補・夏海陽子として活躍。

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 卒業後はテレビや舞台で活躍。人間国宝級の日本舞踊家・故藤間紫氏の門下となり名取名「藤間公紫」を襲名。
 そのまま日本で女優を続ける道を選ばす、アメリカ映画に主演する俳優たちの自然な演技を観て「あんなふうに演じられるようになりたい」と単身渡米。

まわりは反対の声が多かったなかで、藤間紫さんだけは「あなたはそのほうがいいかもしれない。もし、困ったら帰りの飛行機代ぐらいは送ってあげるから」と背中を押してくれたといいます。

 有名な演劇学校「リー・ストラスバーグ・シアター&フィルム・インスティテュート」で学んだ後、オーディションを受け続けて、映画『ヒマラヤ杉に降る雪』『I Origins』やTVドラマ『30 Rock』『Mercy』や舞台と、幅広いキャリアを積んでいきます。

 とりわけ、ある殺人事件の裁判を通じて明らかにされる第2次大戦中の日系アメリカ人の受難を描いた人間ドラマの秀作『ヒマラヤ杉に降る雪』(1999年)でのヒロインの母親役は注目を集めました。娘に対して日系人としての生き方を解き、日系人との結婚を願いながら葛藤する姿を熱演。

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 さらに、2019年、プライマリー・シアター制作の『GOD SAID THIS』では、子宮癌で闘病するまさこ役を迫真の演技で演じ、ルシール・ローテル主演女優賞をアジア人で初めてノミネートされました。

 その前年には、自ら日米バイリンガルの劇団『アマテラス座(AMATERASU ZA)』を立ち上げ、日本や世界の古典を日本語と英語の字幕をつけて上演。
「アメリカでは日本人はマイノリティー中のマイノリティーで役が少ない。制作したい演目や演じたい役もたくさんあったので思い切って立ち上げました」

 近松門左衛門の『冥土の飛脚』をもとにした『Courier of Love 』を皮切りにあの忠臣蔵を『CHUSHINGURA-47 Ronin』と英語タイトルにしてオフ・ブロードウェイで上演。大石内蔵助の妻りくを演じたAKOさんが企画、脚本、演出、衣装を兼ねた労作でしたがニューヨークタイムズに取り上げられるほど評価されました。

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 昨年は長崎で被爆した作家・林京子氏の小説を基にした『From Trinity to Trinity』を企画・主演するなど、演劇界にも注力されているのです。

 トーク&ライブはAKOさんがこれまでのキャリアをスライドを見せながら解説され、その奮闘ぶりに頭が下がる思いでした。

 2022年『SHOGUN 将軍』の伊代の方/大蓉院役は2回のオーディションを経て選ばれました。1回目のオーディションで2シーンを演じたセルフテープを送ったあと、2回目に演出家とのZoomでのオーディション。かつてないほど長時間だったそうで、「いろいろな方法で3つのシーンの対応力を試され、1時間の長丁場だったのは初めてのことでした」

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(c) 2024 Disney and its related entities Courtesy of FX Networks

 シーズン2には目黒連もオーディションに合格して出演を勝ち取ったことが話題に。
「私は目黒さんとは違うシーンの出演でしたが、衣装合わせでプロダクションのオフィスに行った折にお目に掛かり、ご挨拶だけいたしました。背が高い好青年という印象でした。
 目黒さんの日本でのご活躍は存じ上げなかったのですが、将軍は全員オーディションで出演が決まったので、彼だけが特別ということはなく役とのマッチングと演技が評価されたのだと思います」

 『SHOGUN 将軍』の撮影はカナダのバンクーバーから車で約30分の場所に巨大な時代劇のセットを作り撮影が行われています。
 シーズン2に備えてAKOさんは特に脚を鍛えることに力を入れたそう。
「シーズン1と同じように絨毯並みの重たい衣装を着るため、毎日のトレーニング時に特に足腰に重点を置きました」
 普段からエクササイズは欠かさないそうで、
「必ず行う運動は朝晩電動歯ブラシで歯を磨く時に、朝はボールを足首に挟んでルルベ(つま先立ち)を60回、夜はゆっくりスクワットを20回、足を低い椅子に乗せて腹筋を60回、マットの上でデッド•バグ(仰向けに寝た状態で手足を上下に動かす体幹トレーニング)を30回、リーチングと言って大股で膝がつくくらいの歩幅で片道10歩を3往復です」
 しなやかな美しいボディラインは1日にして成らずを実感です。

 『SHOGUN 将軍』の原作であるジェームズ・クラベルの「将軍」は、米国では多くの人に読まれた人気小説です。史実とは異なりますが、信長から秀吉、そして家康への政権交代の時代を、家康を中心に書かれています。1970年代に三船敏郎、リチャード•チェインバレン、島田陽子で映像化され大話題となりました。

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「今回の「SHOGUN」は、虎永(家康)役の真田広之さんがプロデューサーとしても作品づくりを牽引されました。真田さんは自分の出番が終わるとすぐ黒ずくめの服に着替えヘッドセットを付けて、現場に戻って撮影をチェックされる。そこで少しでも違うとこうしてくださいと指示されるのです。
 そのご尽力で今までの米国発のおかしな時代劇とは一線を画し、日本の時代劇としても完成度の高い作品になりました。この後シーズン2、シーズン3と繋がりますので、是非今のうちにシーズン1からご覧になることをお勧めします。配給元はディズニー+です」
 
 前回のインタビューのときもそうでしたが、今回も2日後にNYに戻られるにも関わらず、しっかり日舞のお稽古をスケジュールに組み込まれていました。
 毎日のエクササイズから日舞のお稽古の地道な積み重ねと。劇団を主催するエネルギッシュさこそが、「宝塚」から「SHOGUN 将軍』に至るまでのサクセスストーリーの奥義に違いありせん。

 

・AKOさん著書『It’s me,Ako!』
https://amzn.asia/d/09BFYkz2
・ドラマ『 SHOGUN 将軍 』
https://x.gd/ZPhiZ
・劇団『 アマテラス座(AMATERASU ZA )』
https://www.amaterasuza.org/

プロフィール

AKO  東京都出身。二年間の宝塚音楽学校を主席で通し卒業式では社長賞と優等賞を受賞。その後、宝塚歌劇団の月組で8年間「夏海陽子」として「オクラホマ」「ウェストサイド・ストーリー」「嵐が丘」等に出演し新人賞、 歌唱賞、演技賞を受賞。退団後、1981年にニューヨークへ渡り、リー・ストラスバーグ演劇学校に入学。1985年に「C 級横浜裁判」のオーディションに受かり芸名を「AKO」として、アメリカでの演劇活動を始める。代表作は「ヒマラヤ杉に降る雪」「ノー・リザベーション」「スリープ・ウォーク」「大統領のクリスマスツリー」「I Origins」等。舞台ではオレゴン・シェイクスピア・フェステバルに三年在籍し2010年に黒澤明監督の「蜘蛛の巣城」を英語版にリメイクした「Throne of the Blood」で主役の浅茅を演じる。2018年日米バイリンガル劇団『AMATERASU ZA 』を設立。2024年著書『lt’s me,Ako! NYで劇団を設立した元タカラジェンヌの話』(幻冬舎メディアコンサルティング)を上梓。


村上淳子(むらかみあつこ)映画ジャーナリスト/海外ドラマ評論家
雑誌『anan』のライターとして活動後、海外ドラマ、映画を得意分野に雑誌やWEBサイトに寄稿。著書に『海外ドラマ裏ネタ缶』(小学館)『韓流マニア缶』(マガジンハウス)『韓流あるある』(幻冬舎エデュケーション)ほか。共著に「香港電影城」(小学館)シリーズほか。日本ペンクラブ国際委員会委員。