エンタメパレス

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『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』殺人王(アーロン・クォック)は今も第一線のアイドルです!

 香港映画ブームを復活させたと言われる『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』 本作で殺人王を演じたアーロン・クォックにも改めて注目が集まっています。香港・四大天王のひとりとして圧倒的な人気を誇る彼の28年来のファンであるがおるんさん(ハンドルネーム)にそのキャリアと魅力を語っていただきました。

ーーそもそもアーロンのファンになったきっかけは?
「もともとは香港の街が大好きで、旅行で初めて行ったときから凄く楽しくて。ご飯は全部美味しいし、人が親切ですっかりハマって年に2〜3回は行くようになりました。
アーロンのファンになったのは96年から。カッコいいアーロンでも素敵なアーロンでもなく、なぜかテレビのおバカなバラエティ番組で堕ちました。で、ちょうど97年に日本のパシフィコ横浜でコンサートがあり見に行ったんです。それまで映像で観てた香港コロシアムなんかの大きな会場に比べたら、小さな会場なのに歌もダンスもカッコよかった上に、ファンに対してとてもサービス精神旺盛で日本語を覚えて一生懸命喋ってた。すごく楽しませてくれるのが心に響いてエンターテイナーとして好きになりました」
ーーファンクラブにも入られたとか。
「日本のファンクラブが国際ファンクラブと繋がりがあり、情報やチケットの手配などをしてくださっていました。ただ、いまは会員の募集はしていないのですが。香港の会員の人が日本のファンのためにチケットを取るのに並んでくれたりもあって、私は香港で仲良くなった人はほとんどアーロンのファンですね」

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ファンクラブ会員証

ーーアーロンの魅力は?
「とにかく全力なところ。歌手をやってるときは歌手、俳優をやってるときは俳優に渾身です。また、とてもストイックなんです。実は太りやすし筋肉をつけてもムキムキになりやすいから
常に節制している。朝の6時に寝て、昼1時に起きてパンを食べる。食事はそれだけという生活をしていたときもあったそうです。
 コロナ禍に感動したのは、コンサートをサポートしてくれていたダンサーさんが仕事がなくUberの配達をしていたのを知ったアーロンがダンサーの支援のために、オーシャンターミナルでミニコンサートをやったこと。あの大変な次期に実現させたのには頭が下がります」

ダンサー支援の慈善公演(2020年)
https://www.youtube.com/watch?v=0QzlFvsslpk

 

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歌手活動では毎回“攻め”の姿勢

ーー昨年の夏のコンサートにも行かれたんですよね。
「はい、彼の初めてのホンハムのコンサートが94年だったので30周年記念の特別なコンサートでした。久しぶりのアーロンの生のステージでしたが、当時58歳にして歌って踊ってフルパフォーマンス。でも、カッコつけすぎない。とにかく全力でおもてなししてくれるところがさすがでした。
香港のコンサートは10日から20日のロングランでしかも2時間半から3時間の長丁場。だから普通はゲストを日替わりで呼ぶんですがアーロンは一切呼ばすにひとりでやりきる。その体力、精神力、力配分がすごいなと」

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ーー『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』(以下、『トワイライト・ウォリアーズ」」でアーロンに興味をもってコンサートを体験したい人もいるはず。
「ぜひ、行ってほしい!舞台装置も派手な仕掛けがあって、以前、ギネスに認定されたこともあるのです。しかも、毎回、新しいことに挑戦する。ドラムだったりトランペットだったり。
昨年は「書道」を取り入れた演出でした。コロナのときに思い立って書道を習い始めた成果でしょうか、バラードを歌いながら「書」をしたためるパフォーマンスが貫禄もあって素敵でした。
意外にも男性ファンも多かったです。結構年配の男性が多いなと思いましたが50代ならほとんどアーロンより年下の人たちですよね。(笑)
コンサートはだいたい初めの予定より延長されるし、当日券も出る確率が高く、会場で買えます。ホテルのコンシェルジュに頼む手もありますから日本の大物より手に入れやすいと思います。写真も取り放題で出待ちもできます」

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書の腕前も披露(コンサート写真はが全ておるんさん撮影)

ーー俳優としてのアーロンについて思うことは?
「昔はキュートなアイドル顔で“香港の内田有紀”と言われたことも。そのせいか若い頃は役柄が制限されていたように思います。でも、香港電影金像賞を取った映画『父子』(06)から変わった。荒れた生活を送るダメな父親を演じて、台湾のアカデミー賞と言われる金馬奨主演男優賞を受賞したんです」

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“香港の内田有紀”の頃

ーー『トワイライト・ウォリアーズ』の殺人王と呼ばれた陳占(チャン・ジム)役はどう思いましたか?

「映画は予備情報なしに観たい派なので、アーロンが急に出てきて立ち上がりそうになりました。(笑)面白い作品、もう一回観たいな〜とワクワクしてたらしいいきなり“推し”が出てきてびっくり! かつてはこんな役はやってくれなかったのに、アーロン初の殺人王でゲスト出演で出番は少なかったけどカッコよかったですね。冷血漢もやるんだと新しい発見でした。老け作りも新鮮。たぶんもうどんな役をオファーされても大丈夫。今後も色んなオファーが来て新たな魅力を発揮してくれるのを楽しみにしています。
この作品でアーロンを初めて知った人がSNSで呟いてくれるのを見るのがもう楽しくて〜。“殺人王はアイドルだったの?”には、“59歳、いまでもバリバリのアイドルです!”って声を大にして答えたいです」

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ーーアーロンをもっと知るための情報収集法はありますか?
「ぜひ公式の本人 のInstagramをフォローしてください。いちばん新しい情報がアップされているので。あと、Mango TVのYouTube。たっぷりのパフォーマンスと先ほどお話ししたストイックな生活を話しているのでぜひ観てほしいです」

Mango TV
https://www.youtube.com/watch?v=sAVxPx2ylh0


がおるんさん
アーロンのファン歴28年。初めてハマった映画は『男たちの挽歌』(1986)香港が大好きで毎年、渡航しているうちに広東語もわかるようになった。