エンタメパレス

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ハワイで開幕『アウアナ』(シルク・ドゥ・ソレイユ)公演を観るべき理由がわかる対談!

 ハワイ初のシルク・ドゥ・ソレイユ公演として大話題の『アウアナ』が幕を開けました。公演を鑑賞したエンタメジャーナリストの村上淳子さんとトラベルジャーナリストの松田朝子さんに対談していただき、作品の魅力を語っていただきました。
観終わって、すぐのおふたりの感想は「すごくよかった〜!」だったそうです。

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村上:ラスベガスで『O(オー)』を観て以来、シルク・ドゥ・ソレイユのファンだけど、日本公演は規模も小さくてちょっとがっかり。だから、ハワイでの公演もメインランドに比べるとどうなのかな〜という心配が吹っ飛びました。
松田:私はシルク・ドゥ・ソレイユのファンクラブに入っているぐらい好きでいろいろな作品を観ていますが、他と遜色ないぐらいよかった。シアターのキャパシティはベガスの半分ぐらい。でも、そのこじんまりさが逆に生かされてた。
村上:そう、一体感と臨場感が凄い。いちばん前の席とステージの間は2メートルもないぐらいで、舞台と円形のフロントステージを囲むように客席が配置されているから、どの席からでも観やすいと思う。ショーが始まる前から、フロントステージでギターや笛の演奏があり、物語世界に連れていってくれる導入もいい感じで。

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松田:私の席は右サイドで前から7列めで、キャストのキラキラのアイメイクまで見えました。
村上:私は一段上がった真ん中の席でしたが、キャストが何度も前の通路を通るからお得感のあるシートでしたね。
松田:舞台自体はこじんまりしているけど、後方のスクリーンにプロジェクトマッピングで映し出す演出で広がりがある。深海や幻想的な世界を表現するプロジェクトマッピングには心を掴まれました。

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村上:舞台装置もよかったですが、なんといってもキャストのパフォーマンスが素晴らしかった。コメディ、アート、幻想的なそれぞれの場面で圧倒的な身体能力を見せつけられた。大きな風船のなかでの着替えて笑わせたかと思えば、水中に飛び込んでの鮮やかな技までー。

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松田:どのパフォーマンスもさすがでしたが、ローラースケートのカップルが、危険スレスレのアクロバットで、思わず「やめて!」と叫びたくなるほどでした。あとシルク・ドゥ・ソレイユの定番ともいえるデスホィール、筋肉質で凛々しい男性ふたりが空中にあるホィールの上を歩いたり潜りぬけたりも見事でした。
村上:カッコよかった〜!ハワイならではのサンドアートにも驚きました。女性アーティストが舞台上で実際に砂に絵を描いていく様子がスクリーンに映し出されるのですが、もう砂とは信じられない。

松田:ほんとですよね。

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村上:ハワイの文化を凄くリスペクトした構成になっていて、ハワイ語のナレーションやサーフィンやフラダンスの要素が組み込まれている。衣装はハワイを代表するネイティブハワイアンのデザイナーのマナオラだし、振り付けにはクム・フラの一人であるヒヴァ・ヴァーンも参加。私と同じくフラダンスを習ってる人なら、あー、「カヒコ(古典フラ)」をモチーフにしたとわかる場面も。
松田:クリエイティブ・プロデューサーのアーロン・J・サラは、「ハワイ語を守り、文化を誇りに思い、その文化は私たちの中に生きている」と語っていて、ディレクターのニール・ドワードがそこにはこだわってショーを制作しただけのことはある。
村上:海外ドラマ評論家としては、ゲストをステージに上げてからの『ハワイ5-0』の流れが、いや〜、個人的に盛り上がった。あのテーマソングで歓声と爆笑の渦だったのが最高!
松田:うまくゲストを誘導して場を盛り上げる技が凄い。
松田:シルク・ドゥ・ソレイユの作品は言葉がなくても大人から子供まで楽しめるというのがポリシーですが、『アウアナ』もまさにそう。
村上:客席を巻き込んでのパフォーマンスが、小さな劇場だからこそ盛り上がりましたよね。大きなビニールボールがたくさん飛んで、キャストがパスしてそれをゲストが返したり〜。なんかワクワクしました。
松田:シャボン玉が劇場全体に広がったシーンも素敵だった。パフォーマンスに対する客席の反応もダイレクト。歓声と拍手と口笛がベガスより大きく聞こえました。
村上:せっかくハワイに来たら、ぜひ観てほしいショー。絶対、後悔はしないですね。
松田:ベガスまでは遠いけど、ハワイなら身近だし。
村上:インターネットで事前に予約しなくても、空きがあればホテル1階入口のチケットブースで直接、買うこともできるので気軽に観に来られるのも良きです。
松田:ハワイを愛する人にシルク・ドゥ・ソレイユの魅力にも触れてほしいです。ハワイの楽しみが増えましたね。


12月18日のワールドプレミア・レッドカーペットには、あの「ザ・ロック」こと俳優のドウェイン・ジョンソン氏(中央)も愛娘と登場。左はディレクターのニール・ドワード氏。

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レッドカーペットにキャストが勢揃い。

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ワールドプレミア当日はプールにもタイトルが!

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『アウアナ』のショップではロゴ入りTシャツからマグカップまでずらり。

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ショップバッグがおしゃれ。

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「アウアナ」公演情報

ワイキキの中心にあるアウトリガー・ワイキキ・ビーチコマー・ホテル、2階、”アウトリガー・シアター”での常設公演。
公演は水曜日〜日曜日(定休日:月曜日と火曜日)
一日2回(5:30pm~&8:30pm~)、90分(休憩時間なし)
価格:85USドル~(税・手数料込)。

公演スケジュールは予告なし変更になる場合があります。

公式ウェブサイト
https://www.cirquedusoleil.com/ja/auana


村上淳子(むらかみあつこ エンタメジャーナリスト/海外ドラマ評論家)

雑誌『anan』のライターとして活動後、海外ドラマ、映画を得意分野に雑誌やWEBサイトに寄稿。著書に『海外ドラマ裏ネタ缶』(小学館)『韓流マニア缶』(マガジンハウス)『韓流あるある』(幻冬舎エデュケーション)ほか。共著に「香港電影城」(小学館)シリーズほか。演劇などステージも守備範囲。日本ペンクラブ国際委員会委員。
X(旧twitter): @murakamimania
instagram: murakamimania


松田朝子(まつだともこ トラベルライター/トラベルジャーナリスト )

東京都出身。4代に渡る銀座生まれの銀座育ち。生家は銀座8丁目で料亭を経営(戦前より2009 年まで) 2021年、東京都議選に中央区から選出される。アルゼンチンタンゴ歴15年。調理師免許あり。日本旅行作家協会会員。日本ペンクラブ会員。
X(旧twitter):@59tomochan
instagram:tomochan59